PBLとプログラミング教育等,実践的IT教育に関する研究(旧)
CMMI に基づいたアジャイルソフトウェア開発PBL における定量的学習評価システムの開発
PBL においてアジャイル開発/ スクラム手法を用いる大学が増加している。しかし,学生自らがプロジェクトを検査する難しさや、教員学生双方の知識・経験不足による課題などが多く存在する。そこで本研究では、学生自らがプロジェクトを定量的に評価・検査するためのシステム開発を行い、学生がより多くの学びを獲得できる支援を行う。
自然言語処理によるPBL フィードバック情報自動分類の試み
PBL の成果発表の場や、引き継ぎの場面など、PBLの概要をチームメンバーが他者に説明する状況が多々発生する。しかし、PBL での作業と同時進行で準備を進めなければならないことが多く、準備のために割くことが可能な時間は限られている。本研究では、そういった作業者の負担を軽減するために、自然言語処理を用いて、過去にPBL で作成された資料からPBL の概要を自動生成する手法を検討する。
囲碁盤面の状況の可視化による囲碁盤面の理解に対する学習支援の提案
コンピュータ囲碁は急激な成長を遂げた。しかし、初学者に対する学習支援に関する研究は十分には行われていない。初学者は実戦の経験が乏しいため、盤面の状況を判断することが難しいという問題がある。本研究では初学者を対象とし、盤面の状況を可視化することで問題の解決に試みる。盤面の状況を可視化することにより、囲碁盤面の理解が促進されるシステムを目指す。
プログラミング学習におけるリフレクションを促すe ポートフォリオシステムの提案
プログラミングの授業では学びや気づきを得るための振り返り、すなわちリフレクションが充分に行われていないと考えられる。本研究は、入門段階のプログラミング学習における学びの深化を目的として、リフレクションを促進するe ポートフォリオシステムの提案を行う。
LMSを用いたプログラミング授業における機械学習による得点率予測
近年、様々な教育機関でプログラミング教育が進められている。しかし、個別での指導体制は難しく、多人数授業になりがちで、単位不認定者はますます増加してしまう。そこで、本研究では、プログラミング授業で使われるLMS(Learning Manegement System)上の提出データを用いて機械学習を行い、期末試験の得点率の予測を試みる。これにより、教員が理解度の低い学生を早期に発見でき、単位不認定を防ぎ、期末試験で点数を取ってもらうように適切な対応ができる。
CMMIに基づく学びの質向上のための定量的評価手法の提案
PBLの実践において、プロジェクト実行中の記録や振り返りの機会が少なく、学生がPBLの中で経験した学びに気づきにくい問題がある。本研究では、学生と教員がプロジェクトの各プロセスで評価を行い、評価のズレを認識することでPBLでの学びの質を向上させることを目的とする。評価との差を明瞭にするために、PBLの学びを定量的に評価する。そのため、PBL中の各プロセスを定量的に評価した前例がある、能力成熟度モデル統合(CMMI)を導入する。
防災教育教材に関する評価指標の提案
防災教育教材の評価指標は様々で統一的な評価ができていない。そのため、目的や実施環境に合った教材選択しづらい状態となっている。そこで、本研究では既存の評価指標を組み合わせ、評価指標を作成・改善することで、目的や実施環境に合わせた教材選択を可能にする。
プログラミング学習の基礎的概念理解における相互評価の効果
相互評価は様々な学習について効果があることが知られている。そして、プログラミング学習においても相互評価は行われている。しかし、そのほとんどがソースコードについて相互評価しており、配列やif文、for文などの基礎的概念についてはほとんど見受けられない。本研究では、基礎的概念について相互評価を行い、その効果を調査する。
アジャイル型システム開発PBLにおける非同期デイリースクラムのシステム提案
スクラムを導入したアジャイル型システム開発Project Based Learningの性質上,毎日同じ場所で集まって活動しているわけではないため,デイリースクラムの実施が難しくなるケースがある.本研究では非同期デイリースクラムを行う際に効果的・効率的な実施方法を調査することを目的とする.
ペアプログラミング利用時の学習状況把握支援システムの提案
演習形式のプログラミングの授業では,メンターが導入されることが一般的である.しかし,受講生の数に対して少量のメンターが対応するために,受講生の状況を把握して支援することが困難である.本研究では,メンターが受講生の状況を理解しやすくして,効率的な学習支援ができるようにすることを目的とし,プログラミング導入教育で有効とされるペアプログラミング利用時における学習状況把握支援システムを提案する.
麻雀の役が成り立つ条件の可視化による学習支援システムの開発
麻雀とは、中国を起源とした基本的に 4 人で行うボードゲームで、最初に13 枚の牌を貰い、順に牌を 1 つ取って捨てることを繰り返し、役の条件に則って 14 枚の牌を揃える遊びである。役は約 37 種類あるが、作ることが簡単なものから複雑なものまであり、全ての役を覚えるのは初学者にとって容易ではない。そこで、比較的作りやすい役に特化し、どの牌が役の条件に当てはまっていないかを可視化する支援システムを作成し、麻雀のルール理解を支援する。
耳コピ成果物に対するフィードバックシステムの提案
本研究では,DTMにおける作曲の熟達への主な方法としても知られている「耳コピ」による成果物に対するフィードバックを行うシステムの提案を行う.耳コピとは,何らかの音楽を耳で聞き,演奏や楽譜などの手段を通じて,なるべく聞いたままに再現してアウトプットする行為である.現状の学習行為としての耳コピは,聞いた楽曲をアウトプットする行為に留まるため,主観的なふりかえりで学びが終わってしまう.そこで,耳コピでアウトプットした成果物に対してフィードバックを与えるシステムを制作することで,学習者に客観的な評価からの学びの機会を与え,作曲技術の熟達を支援することを目標とする.